囲碁って卓上に広がる宇宙なんだと誰かが言っていたような。
週刊少年ジャンプ脳な自分には、小宇宙でコスモと呼びたくなる衝動があります。
さておき、情報技術(以下IT)の技術動向について考えたよしなしごとについて。
普段囲碁に嗜む習慣のない自分ですが、なにかのきっかけ(おそらく『ヒカルの碁』の読み直し)で日本棋院ホームページを覗くと、以下のページが目に飛び込んできました。
「第一線・第二線」は海中・地下
「第三線・第四線」は大地
「第五線」以上は空・宇宙
対局のテクニック:序盤 一手目を打つ | 囲碁学習・普及活動 | 囲碁の日本棋院
囲碁があたかも戦争、兵術の話しでした。
ここで常套とされるのは、碁盤の端から中央に向けて攻めるというもの。
3図:中央をめざして打つ
陣地の骨格をつくる布石段階では第三線・第四線が最適でしたが、中盤に入ってさらに陣地を広げるには中央をめざして第五線以上に勢力圏を拡大する打ち方が重要です。
碁盤を地球とすれば、第五線以上は空から宇宙に相当するということを前に学びました。
中盤では、空・宇宙(中央)をめざして、まさに立体感覚で打つことが重要です。
対局のテクニック:中盤 基本戦略 | 囲碁学習・普及活動 | 囲碁の日本棋院
そこで、インスピレーションを受けて思うは、ITの「海、陸、空」。
クラウドサービスの登場以降、ネットワークとアプリケーションの垣根は溶けつつありますが、話しを簡単にするため、対象は「ITプラットフォーマー」。
縦に企業名を並べて、
それらの提供しているサービスで横に並べると、
「クラウド」「OS」「モバイル」「ハード」「ソフトウェア」「コンテンツ」etc... 。
それぞれ、得意領域に軸足を置いて、領土拡大を企てている感が出てきます。
最近では、
- FacebookがOculus買収でデバイスに乗り出す、VRコンテンツのプラットフォームを狙う
- IBMは人工知能コンテンツを呼び水としてクラウドに注力
- Microsoftも自社OSでの囲い込みを避け、他社OS、他社モバイルプラットフォームへの開発環境を提供する、稼ぎ頭のOfficeソフト群もクラウドに組み込む
- さらにMicrosoftはゲームデバイス開発で培った知見をもとに、MRデバイスを通じたB2B領域にも攻め入る
- Google、Appleはモバイルプラットフォームを握り、Amazonはクラウドリーダーに躍り出るや否や、それでも矢継ぎ早に新サービス、音声認識デバイスをリリース
といった施策を打ち出してきて、過去従来の企業イメージに縛られない時代になってきました。
業界といった観点ではプレイヤーが散在しすぎてなにが何やらになってしまいますが、ITプラットフォーマーで眺めると、陣取り合戦だなぁと思い至りました。