昨今賑わいをみせるビットコイン。
投機的な雰囲気もあり、その話題はスルーしていたのですが、昨年末に「ブロックチェーン・レボリューション」を読んだことをきっかけにブロックチェーンに関心を持ったのです。
知識ゼロの状態からいろいろ調べているうちに、以下のようなことがわかって来ました。
- 世間を賑わすビットコイン(仮想通貨)とブロックチェーンは別物
- ブロックチェーンにはパブリックなものとプライベートなものがある
- パブリックなブロックチェーンがビットコインに使われているが、一度の決済に10分ほど待ち時間が発生するため、速度面でプライベートなそれが使用される流れがある(※ただし中央集権的と反発される)
- プライベートブロックチェーンの方式も、団体(営利、非営利など)によって異なる、開発言語も異なればAPIも異なる
- ブロックチェーンの究極の目的は、「紙と信用」に基づく取り引きをすべてデジタルなそれに置き換えること
紙や硬貨に信用を与えてきたのが金融だったわけで。
なるほど、信用をデジタル化することは歴史的にもインパクトのある話しなのですね。
さらにブロックチェーンを深掘りするために、偶然みかけたのが下記書籍。
ブロックチェーン 仕組みと理論 サンプルで学ぶFinTechのコア技術 | 赤羽喜治 編著, 愛敬真生 編著 |本 | 通販 | Amazon
NTTデータの技術者陣がブロックチェーンについてまとめたものです。
ビットコイン、Etherium、Hyperledger Fabricについて簡単にサンプルを試すこともできて、ブロックチェーン技術を知る上で必携な一冊と思います。
以上つらつらとありまして、BlockChainイベントへ参加に至る。
さて有給休暇を使って参加しましたMeetup。
武蔵中原ってはじめて降りました、富士通社のお膝元的な駅ですね。
会場に到着するも、参加者は見渡すかぎりのスーツ。。
普段から取り引きのあるSIerの方々でしょうか、顔見知りが多いような雰囲気でした。
イベント概要「第1回 Hyperledger Tokyo Meetup」
日時:3月16日 · 13:00〜
場所:富士通研究所 岡田記念ホール
講演内容
《アジェンダ》
13:20-13:40
Hyperledger Projectの概要
日立製作所 長稔也様 (Hyperledgerプロジェクト ボードメンバー)13:40-14:20
Hyperledger Fabric 1.0 概要
日立製作所 山田仁志夫様14:20-15:00
Introduction to Fabric Composer
日本アイ・ビー・エム 紫関昭光様15:10-15:50
Hyperledgerいろはについて
ソラミツ 武宮誠様15:50-16:30
データベース屋がHyperledger Fabricを検証してみた
NEC 並木悠太様16:40-17:20
ブロックチェーンの可能性と課題 - SIerとしての視点から
NTTデータ 稲葉高洋様 山下真一様
途中小休憩があったものの、ほぼ通しで4時間強でした。
これを要約すると下記のような感じです。
- Hyperledgerコミュニティ。最近中国企業の参画が増えている、日本企業も入りましょう
- Hyperledger Fabric 現在0.6系、1.0がまもなくリリース。
- Fabric Composerを使うとAPI管理が簡単、Bluemix(IBMクラウド)のイメージで敷居が下がっている
- ブロックチェーンとデータベースは似て非なるものだけど、データベースの見地でみると分かりやすい
- みずほ銀行とブロックチェーン取り引き実証実験やってみた(ビットコイン版とHyperledger版)
資料はイベント後日公開されたものの、Meetupページに埋もれていたので、転載します。
どの講演も学び多く甲乙つけ難いのですが、エンジニア的に推しの資料は設計概念を説明されていた「Hyperledger Fabric 1.0 概要」「ブロックチェーンの可能性と課題 - SIerとしての視点から」です。
Slideshare資料まとめ
音声データも置いておきます(容量注意、223MB)
何かの経緯で本記事にたどり着いたら、ご査収ください。
■その他参照
Hyperledgerのミートアップで考えた、ブロックチェーン普及の必要条件 - ZDNet Japan
オープンソースのブロックチェーン Hyperledger Fabric を試してみる - Qiita