FUJILOG

見た、聴いた、触れたこと。 動かしたもの、書いたもの。 ウェブとリアルの備忘録です。

ChatGPT vs Bing (ついでにBardも) の創作比較

AIがどのくらい創作できるのか、問いかけながらイメージを膨らませるのを楽しんでる。

そこで気になったのが、ChatGPTの回答が今ひとつ味気ないこと。

味気ないというのは感覚的すぎてうまく表現できないので、試しにBingにも同じテーマでシナリオを創作してもらってその感想を書き留めることにした。

お題

これから衰退しうる任意の地方都市を例に挙げ、課題や困難を取り上げてドラマ作品にしてください。
その地域の経済圏の経済数値の推移などを取り上げて、ストーリーに具体性をもたせてください。

早速ChatGPTのほうから。

ChatGPT4 の提案

ドラマタイトル:「富山の再春」

ストーリー:

第1話: 東京でIT関連の仕事に従事していた主人公・陸(29歳)は、コロナ禍でのテレワークの普及をきっかけにUターンを決意。彼の故郷である富山市に帰る。家族や友人からは「なぜ都市部の快適な生活を捨てるのか?」と疑問の声が上がる。

第2話: 陸が子供のころ、富山市は製薬産業や製造業が盛んで、経済成長率は全国平均を上回っていた。しかし、近年のデータを見ると、都市部への人口流出や産業の変化により、失業率が上昇し、経済指標も下降傾向に。

第3話: 陸は地域の再生を目指し、地元の若者や地域資源を活用した新しい事業を起こそうとする。しかし、古い価値観を持つ地域住民や行政との摩擦が生じる。

第4話: 陸は地域の特色である薬膳や富山の伝統的な手仕事を活かした観光事業を立ち上げることを決意。しかし、資金調達や人材の確保、宣伝活動などの困難に直面する。

第5話: 事業が徐々に軌道に乗り始めるが、富山の厳しい冬や地元との価値観の違い、家族や東京の友人との距離感など、心の葛藤が描かれる。

第6話: 事業が成功し、富山市の経済指標が上昇。地域との絆も深まる中、陸は新しい挑戦へと進むことを決意する。

このドラマは、地方都市の経済的・社会的な課題と、Uターン移住者の挑戦と希望を中心に描いています。

話順ごとに作られてるし、それっぽい筋書きになっている。

けど、数値情報の依頼は欠けているし、この通りに作品が書かれたとしても読みたいという意欲が今ひとつ湧いてこない。

ちなみに、数値情報を加えて、と再度リクエストしたらこのようになった。

第1話: 東京でIT関連の仕事に従事していた主人公・陸(29歳)は、テレワークの普及をきっかけにUターンを決意。彼の故郷、富山市に帰る。家族や友人からは「なぜ都市部の快適な生活を捨てるのか?」と疑問の声が上がる。

第2話: 陸が子供のころ、富山市は製薬産業や製造業が盛んで、年間売上は1,200億円。しかし、近年のデータを見ると、都市部への人口流出や産業の変化により、売上は800億円まで落ち込んでいた。

第3話: 陸は地域の再生を目指し、地元の若者や地域資源を活用した新しい事業を起こそうとする。しかし、長い間地域を支えてきた製薬業の経営者や古い価値観を持つ地域住民から「新しい事業はリスクが高い」「伝統を守るべき」との反発が。

第4話: 富山の特色である薬膳や伝統的な手仕事を活かし、観光事業を立ち上げることを決意。しかし、地元の伝統的なイベントとの日程がかぶり、集客が難しくなる。また、資金調達の際には地元銀行からの信用が得られず、外部投資を求めることに。

第5話: 事業が徐々に軌道に乗り始める。年間売上が1,000億円を回復する中、陸は心の葛藤に。厳しい冬や地元との価値観の違い、家族や東京の友人との距離感に悩む。

第6話: 地域住民との共同イベントを開催し、その成功をきっかけに地域との絆が深まる。売上も1,200億円を超え、富山市の経済指標が上昇。新しい挑戦へと進むことを決意する陸の姿が描かれる。

もしかしたらAIにドラマという概念が伝わっていないのかもしれない。プロンプト職人がケアしたらもっと上手くのだろうか。

比較ということで、続いてBingの提案はこちら。

Bingの提案

こんにちは、これはBingです。あなたのリクエストにお応えして、衰退しうる地方都市を題材にしたドラマ作品の概要を作成しました。どうぞご覧ください。

【タイトル】
「さよなら、ふるさと」
【ジャンル】
ヒューマンドラマ
【あらすじ】
令和10年、北海道の函館市は人口減少と高齢化により衰退の一途をたどっていた。かつては栄えた港町は、観光客も減り、空き家や廃業店が目立つようになっていた。そんな中、函館出身の若手ジャーナリスト・高橋真希は、東京の雑誌社から地方創生の特集記事を依頼される。真希は故郷に戻り、函館の現状や課題を取材することになるが、そこで様々な人々と出会い、思いがけない物語に巻き込まれていく。

真希が出会った人々は以下の通りである。
- 真希の幼なじみで、函館市役所の職員・佐藤健太。地方消滅の危機に直面している函館を救うべく、様々な地域活性化の企画や施策に奮闘しているが、予算や人手不足、住民の反発などに苦しんでいる。
- 真希の元恋人で、函館から東京に出て成功したIT企業の社長・山本智也。函館に本社を置く大手水産会社の娘・山本美咲と結婚することになり、函館に帰ってきた。智也は函館にIT産業の拠点を作ることで地域経済に貢献しようと考えているが、美咲の父・山本勝彦は水産業の伝統を守るべきだと反対している。
- 真希が取材した老舗旅館「花月園」の女将・小林花子。花子は夫と息子を相次いで亡くし、一人で旅館を切り盛りしている。しかし、観光客の減少やコロナ禍の影響で経営が苦しくなり、借金返済に追われている。花子は旅館を手放すことも考えているが、夫や息子の想いや地域の歴史に縛られて決断できないでいる。
- 真希が取材した農家・田中家の長男・田中大輔。大輔は農業を継ぐことに興味がなく、東京で音楽活動をしていたが、父親が倒れてから家に戻ってきた。大輔は父親と対立しながらも、農業を続けることになるが、農作物の価格低迷や気候変動などに悩まされている。大輔は地元の若者たちと音楽イベントを開催することで、農業と音楽の両立を目指す。

真希はこれらの人々の物語を通して、函館の過去と現在、そして未来について考えることになる。真希は函館に残るべきか、それとも東京に戻るべきか、自分の進む道を決めることができるのだろうか。

【背景情報】
函館市は北海道の南西部に位置し、津軽海峡に面した港町である。明治時代には五稜郭や函館山などの歴史的・観光的な名所が多く、北海道開拓の拠点として栄えた。しかし、近年は人口減少と高齢化が進み、経済や社会の活力が低下している。令和2年の国勢調査によると、函館市の人口は約26万人で、平成12年から17.5%減少している¹。また、高齢化率は32.9%で、全国平均の28.7%を上回っている²。函館市の経済圏の経済数値の推移は以下の通りである³。

- 平成30年度の地域所得は約1兆円で、平成25年度から0.8%減少している。
- 平成30年度の地域内総生産は約1.4兆円で、平成25年度から0.6%減少している。
- 平成30年度の一人当たり地域所得は約380万円で、全国平均の約440万円より低い。
- 平成30年度の一人当たり地域内総生産は約530万円で、全国平均の約640万円より低い。

¹: 総務省「令和2年国勢調査」
²: 総務省「令和2年国勢調査」
³: 総務省「地方公共団体の経済計算」

ソース: Bing との会話 2023/8/12
(1) 令和3年度版 過疎対策の現況 - 総務省. https://www.soumu.go.jp/main_content/000875712.pdf
(2) 地域・地方の現状と課題 - 総務省. https://www.soumu.go.jp/main_content/000629037.pdf
(3) 1 都市部、地方部における地域コミュニティの衰退 - 国土交通省. https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h17/hakusho/h18/html/H1022100.html
(4) 地方消滅-人口減少の影響で消える市町村-896自治体一覧 | 成果 .... https://leader.jp-unite.com/jinkougenshou-2/
(5) 2 東京一極集中と地方への影響 - 国土交通省. https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/r01/hakusho/r02/html/n1112000.html
(6) undefined. http://www.soumu.go.jp/main_content/000491490.pdf
(7) undefined. http://www.soumu.go.jp/main_content/000567406.pdf%29

Bingのほうは追加質問なくとも数値情報が含まれているし、ドラマの種別についても言及されていて好印象。

加えて、内容が登場人物にフォーカスされているためか、情報量が少なくてもさらに膨らませれば、読みたい作品ができそうな予感がする。

とはいえ、ChatGPT4のモデルは2021年9月ということ。またChatGPT5の登場の噂もされているので、このような感想を抱くのも過渡期だけなのかもしれない。

追記

Bard (Google製生成AI)の提案

2022年、地方都市の衰退が深刻化している。原因は、少子高齢化、人口減少、産業空洞化など多岐にわたる。

たとえば、北海道夕張市は、かつては石炭産業で栄えたが、1970年代以降、石炭価格の下落やエネルギー政策の転換により、石炭産業は衰退の一途をたどった。その結果、夕張市は人口減少と税収減に苦しんでおり、2006年には財政破綻を宣言した。

夕張市のような地方都市は、全国に数多く存在する。これらの地方都市は、人口減少や産業空洞化により、経済が衰退し、社会が疲弊している。

地方都市の衰退は、日本の経済にとって大きな問題である。地方都市は、日本の人口の約半分を占めており、日本のGDPの約3割を創出している。地方都市が衰退すると、日本の経済は大きく低迷することになる。

地方都市の衰退を食い止めるためには、少子高齢化対策、人口減少対策、産業振興対策など、さまざまな施策を講じる必要がある。

地方都市の衰退は、日本の未来にとって大きな課題である。地方都市を再生するために、私たち一人ひとりが、できることをすべきである。

以下は、地方都市の衰退をテーマにしたドラマ作品のストーリーである。

2022年、地方都市のA市は、少子高齢化と人口減少により、深刻な経済危機に陥っていた。A市の財政は赤字に陥り、多くの企業が倒産した。その結果、多くの住民がA市から転出してしまい、街は活気を失っていた。

そんなA市に、一人の青年が戻ってきた。青年の名前は、田中一郎。一郎は、A市で生まれ育ったが、10年前に上京していた。一郎は、上京後、大企業に就職し、バリバリと働いていた。しかし、ある日、一郎は、A市に残してきた両親のことを心配し、A市に戻ることを決意した。

一郎は、A市に戻ると、すぐに就職活動を始めた。しかし、A市の経済状況は悪く、なかなか就職先を見つけることができなかった。そんなある日、一郎は、A市の商店街で、古着屋の店主と出会った。店主の名前は、佐藤さん。佐藤さんは、A市に生まれ育った地元の人で、古着屋を経営して30年になる。

一郎は、佐藤さんに、古着屋でアルバイトをさせてもらうことにした。一郎は、佐藤さんの下で、古着の買い付けや販売、店の掃除などを手伝った。一郎は、佐藤さんから、A市の歴史や文化について学んだ。

一郎は、佐藤さんの下で働くうちに、A市に愛着を持つようになった。一郎は、A市を元気にするために、何かしたいと考えるようになった。

ある日、一郎は、佐藤さんに、A市で古着屋を経営したいと相談した。佐藤さんは、一郎に、古着屋を経営するのは大変だが、頑張ってほしいと励ました。

一郎は、佐藤さんの励ましを受け、古着屋を開業することにした。一郎は、佐藤さんから古着屋経営のノウハウを学び、古着屋を開業した。

一郎の古着屋は、地元の人々に好評で、徐々に売上を伸ばしていった。一郎は、古着屋を経営しながら、A市の活性化に取り組んだ。一郎は、A市の商店街で、イベントを開催したり、地元のアーティストとコラボしたりした。

一郎の活動は、地元の人々に好評で、A市に活気が戻ってきた。一郎は、A市を元気にすることができた。

地方都市の衰退は、日本の未来にとって大きな課題である。しかし、一郎のように、地方都市を元気にするために、努力する人がいる。私たち一人ひとりが、地方都市を元気にするために、できることをすべきである。

例を複数上げてくれるのは良かった。

ただ、事例の具体性や読みたくなる筋書きを出してくれるとなると、Bingのほうに優位性を感じた。