タイムラインで目に止まったツイート。
仮想のLLMチャット駆動型ソフトウェア開発会社「ChatDev」を設立し、さまざまな役割を持つエージェント達に仕事をサポートさせましょう。
— AIDB (@ai_database) 2023年8月30日
北京大学などの研究グループにより開発されたアーキテクチャが公開されました。
○ Chen Qian et al. Communicative Agents for Software Development… pic.twitter.com/YWHquTSGtv
LLMを利用して、CEO、CTO、プログラマー、テスターのような役割をChatbotが担った効果に関する[研究]とのこと(https://arxiv.org/pdf/2307.07924.pdf)。
論文の要約。
要約: ・この論文は、ソフトウェア開発のプロセスを効率化するための新しいパラダイムを提案しています。 ・具体的には、大規模な言語モデル(LLMs)を使用して、ソフトウェア開発の各段階を自然言語コミュニケーションを通じて合理化し、統一する方法を示しています。 ・このパラダイムの中心には、CHATDEVという仮想のチャット駆動型ソフトウェア開発会社があり、設計、コーディング、テスト、文書化という四つの段階に開発プロセスを分割しています。 ・各段階では、プログラマーやコードレビュアー、テストエンジニアなどのエージェントチームが協力してダイアログを進め、シームレスなワークフローを実現しています。 ・CHATDEVの分析では、ソフトウェアの生成において非常に効果的であり、ソフトウェア開発プロセスを7分未満で完了し、1ドル未満のコストで行うことができることが示されています。 考察・洞察: ソフトウェア開発の自動化: CHATDEVの導入により、ソフトウェア開発のプロセスが大幅に効率化され、コストも削減される可能性があります。 大規模言語モデルの活用: LLMsのソフトウェア開発への統合は、開発の質と効率を向上させる新しい可能性を示しています。 コミュニケーションの重要性: CHATDEVは、エージェント間の効果的なコミュニケーションを通じて、ソフトウェアの品質と効率を向上させることを強調しています。
工場の生産ラインがオートメーション化されるように、システムインテグレーションでもAIによる開発工程の代替は現在進行系で起きていて、個人も会社も大きな変化に向き合っている。 NTTデータが生成AI使うシステム開発手法を全技術者に展開、人月型契約が見直しに | 日経クロステック(xTECH)
先の論文のような「ChatDev」という概念が普及するかは読めないとしても、会社がスリム化するその究極の到達点には以下のような可能性も考えられた。
- 組織には企画機能(AIへの指示)と営業機能(人的繋がり)のみが残される
- それ以外のバックオフィスや生産機能はすべて(運営方針を決める意思決定ですら)AIが代行する
- 生産機能は人事に依らなくなることから、投下資本に応じて勝手にスケールする
スリム化とパラダイムシフトでそういえばと、37シグナルズ社の書籍「小さなチーム、大きな仕事 働き方の新しいスタンダード」を思い出して、ブログタイトルにした。 https://amzn.asia/d/8YBTNyt
AI領域は日々広がっていて、去年できなかったことが、今日にはできるようになっている。そして、先進国課題に少子高齢化と労働力低減がある以上、効率化を推し進める傾向が止まる予感はしない。
時代変化の渦中にいる。